CAVEで高速にフライスルーする事は御法度である。そんな事はCAVEが出始めた初期から言われているし、僕も重々気をつけている。
ただ、今回は他の研究室で作られたシステムを接続する必要があった。しかも一回一回、最初にオフセット値を手動で調整しながら使っているシステムだった。
大事なデモの際に強烈なスピードでフライスルーが起きた。気持ち悪くなる人続出。それまでは何回もテストして大丈夫であることを確認した上での話だ。それまでは、熟練オペレータが後ろにつきっきりで新米オペレータが操作していた。当然その体制で本番もいくのかと思いきや、どうやら新米オペレータのみで操作をやってしまったようだ。オフセット値を合わせる操作をしなかった。そしてこの事件は起きた。
今考えるに、まず最初に僕がデモを止めるべきだった。あちらのシステムの健全度を確保すべきだった。止めるというアイデアが全く浮かばなかったし、値を変えたらすぐに治るだろうとタカをくくっていた。でも実際には何回も調子が悪く、治った頃にはもう既に最悪という印象を植え付けた後だった。確かに、止めるというアイデアが浮かんだとしても、こちらのシステムが悪いという印象を持たれると困る。でも、全システム通して誤動作が起きているという結果は同じだ。
第二に、フェイルセーフ機構をCAVE入り口に作るべきだった。エラー表示でも何でも、異常事態が起きている事はわかっても良いけれど、少なくともCAVEで高速フライスルーを実現してしまう事だけは何としても避けなければならなかった。
良い経験にはなったが、この先どうなるのかねぇ…まぁなるようにしかならないわけだが。